特車申請の通行条件とは?夜間通行・誘導車の配置が条件に
特車申請で条件が付くと、先導車を配置したり夜間通行をしないといけないの?
最近はちゃんと許可を取得しないと、搬入できない現場もあるんだよな…。
この記事を読めば、特車申請の条件を正しく理解でき、法令順守で運行できます。
ここ数年、特車申請まわりでは規制緩和がありました。
最新情報を知らないと、余計なコスト増につながりかねません。
後半では、厳しい条件を緩和する方法についても紹介していますよ!
- 特殊車両の条件は、軽いものから順にAからDまである。(走行経路に狭い交差点や古い橋がある、など)
- C条件とD条件では、先導車の配置が必要
- D条件では、通行時間が夜間(21時から翌6時まで)に限定される
- 経路を変更して、C・D条件など厳しい条件が緩和できる可能性アリ
特車申請の制度概要については、まとめ記事をご覧ください。
特車申請 11,000円(税込)から承ります。
※ヘッド1台・シャーシ1台・往復1経路のお手続きを含む
- 1日でも早く特車申請の許可を取得したい
- 取引先に許可を取るよう言われたが、申請方法がわからない
- 安心して任せられる行政書士に依頼したい(当事務所は特車申請専門です)
- 当事務所は特車申請に特化、1日でも早く許可を取得できる走行経路をご提案可能です。
- 料金表に記載のない追加料金はいただきません。
- 継続・大口のお客様へは割引制度をご用意しております。
- 万が一不許可となった場合、無料で再申請いたします。
特車申請は申請書の記載や経路選定で許可までの日数が大きく変わります。
当事務所では、お客様の業務内容や目的に応じて対応しております。
電話受付:9:00~21:00 年中無休
休日夜間も相談いただけます
特車申請の条件は、橋や交差点を通行する時に課せられる
特車申請の条件は、橋や高架・交差点を走行する時などに、特殊車両の重さ・長さ・幅に応じて課せられます。
特車申請が審査されたあと、通行を許可する代わりに、一定の条件を満たさないといけません。
道路管理者は、通行経路、通行時間等について、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため必要な条件を付して、同条第一項の政令で定める最高限度又は同条第三項に規定する限度を超える車両の通行を許可することができる。
道路法 第47条の2 限度超過車両の通行の許可等
条件は軽いものから順に、AからDまで4つに分かれる
特車申請の条件は、軽いものから順にA条件、B条件、C条件、D条件の4つに分かれます。
特にC条件とD条件が厳しく、先導車の配置の義務や、通行時間帯が夜間に限定されるなどの制約があります。
重量の条件 | 寸法の条件 | |
---|---|---|
A条件 | 条件なし | 条件なし |
B条件 | 徐行 連行の禁止 | 徐行 |
C条件 | 徐行 連行の禁止 誘導車の配置 | 徐行 誘導車の配置 |
D条件 | 徐行 連行の禁止 誘導車の配置 道路管理者が別途指定する条件 |
C条件とD条件では先導車の配置が必要になる
C条件とD条件では、先導車(誘導車)を特殊車両の前後どちらかに配置する必要があります。
2021年3⽉29日の法改正により、誘導車を前後に2台配置する必要がなくなりました。
- 橋や高架などを通行する際は、特殊車両の後ろにのみ誘導車を配置します。
(重量に関する条件) - 交差点やトンネルなどを通行する際は、前方にのみ誘導車を配置します。
(寸法に関する条件)
C条件とD条件の場合は、許可証に付属の条件書に「通行経路のうち、次の区間については、許可車両の前または後に誘導車を配置して通行すること。」と記載されています。
誘導車の配置が必要な区間は、C・D条件箇所一覧で確認できます。
誘導車は国の講習を受けたドライバーでないと運転できない
国交省のオンラインシステムで講習を受け、試験に合格したドライバーでないと、誘導車の運転はできません。
システムでの動画講習は30分程度で終わり、その後全5問のオンラインテストを受験します。
試験で5問全て正解すると、講習の修了証が発行されます。
講習修了証の有効期間は5年間となっています。
誘導車の運転時は、修了証を誘導車にのせておきましょう。
※取締時等に携帯していないと、通行条件違反になります。
また、誘導講習を受講している者が在籍する会社は、国交省のHP誘導講習受講者所属会社一覧に一覧があります。
誘導車について他の業者に外注を検討されている場合は、参考になるでしょう。
そのほか誘導に使う車両の条件などは、特殊車両の通行に係る誘導等ガイドラインに記載されています。
D条件では通行時間帯が夜間(21時から翌6時まで)に限定
D条件と、一部のC条件では、通行時間帯が夜間(21時から翌日の6時まで)に限定されます。
詳しくは、以下の2つの条件の時に、夜間走行が必要です。
- 重量に関する条件で、D条件となった場合
- 寸法に関する条件がC条件で、かつ車両の幅が3mを超える場合
通行時間帯が夜間に限定されるのは、条件書に記載されている区間だけで大丈夫です。
(2019年6月21日に法改正、条件が緩和されました。)
通行条件により通行時間帯が夜間に制限される区間は、これまでの全経路から、原則として、特に交通への影響が大きい必要最低限の区間に限定されます
通行時間帯(夜間)指定条件の合理化について
夜間通行が条件となっている場合は、許可証に付属の条件書に「次の区間を通行する時間は、21時から6時までとする。(別紙「C・D条件箇所一覧」に通行時間帯が記載されている区間又は箇所)」と記載されています。
夜間通行が必要な区間は、C・D条件箇所一覧で確認できます。(下の画像のとおり)
特車申請で課される条件を個別に解説
ここからは、特車申請で課される各種条件を解説します。
- 徐行
-
橋、交差点、カーブなどの屈曲部、道路幅員の狭小部、高架など上空障害のある場所では徐行が必要です。
徐行とは、車両が直ちに停止することができるような速度で走行することです。 - 連行禁止
-
2台以上の特殊車両が縦列をなして同時に橋、高架の道路等の同一径間を渡ることを禁止します。
- 誘導車(先導車)
-
先導車(誘導車)を特殊車両の前後どちらかに配置します。
誘導車の配置は、「C・D条件箇所一覧」記載の箇所で必要です。 - 2車線内に他車を通行させない
-
隣接する車線の前方(隣接する車線が同一方向の車線である場合は後方)を十分に確認し、他の車両が隣接車線を通行しようとしているときは橋梁等への進入を控えることなどによって、可能な限り、隣接する車線における一の径間を同時に通行する他の車両がない状態で通行します。
すれ違い、追越し等によってやむを得ず他の車両が一の径間を通行することとなるときは一時停止します。 - 通行時間帯の制限
-
通行時間帯が夜間(21時から翌日の6時まで)に限定されます。
夜間通行は、「C・D条件箇所一覧」記載の箇所で必要です。
行政書士に特車申請代行を依頼するメリット|条件を緩和できる
C条件とD条件は、申請時に橋や狭い交差点を迂回する経路を選択して、条件を緩和できる場合があります。
具体的には、耐荷重の大きい橋を通るルートを選択して、C条件をB条件にし、誘導車が不要になります。
特車申請を専門とする行政書士に依頼すると、最適な迂回路を提案してくれることでしょう。
道路便覧に収録されている国道や主要道路のみを通る場合は、申請時にどの条件が付されるか判断することも可能です。
いっぽう道路便覧に収録されていない県道や市道を通るルートでは、個別審査ののちに走行条件が決まります。
道路管理者の県や市にあらかじめ問い合わせることで、どの条件が予想されるか回答がある場合もあります。
条件書にC条件・D条件が付いた場合の対処方法は?
C・D条件が付いた時は、運行前に誘導車の確保や、運行計画の見直し・搬入時間の調整などの課題が発生します。
- 先導車を運転できる、講習を修了したドライバーを確保する
- 車両の確保し、緑色の回転灯、車両の前後に「特殊車両誘導中」と表示するなどの走行ルールを順守する
また、誘導講習を受講している者が在籍する会社は、国交省のHP誘導講習受講者所属会社一覧に一覧があります。
誘導車について他の業者に外注を検討されている場合は、参考になるでしょう。
- 夜間通行が必要な区間を特定(C・D条件箇所一覧)
- 夜間に稼働できる誘導車のドライバーを確保する
- 現場への資材搬入時間の調整(搬入場所の近くに夜間通行区間がある場合、搬入が深夜や早朝になってしまうことも)
当事務所では、C条件・D条件が付いた場合の対処などコンサルティングもおこなっています。
ぜひ一度ご相談ください。
特車申請で違反すると、100万円以下の罰金が科される場合も
走行条件に違反した場合、条件違反として100万円以下の罰金に処せられます。
許可書の不携帯でも同様に罰金になります。
許可書だけでなく、条件書やC・D条件箇所一覧などの付随資料もあわせて携帯するようにしましょう。
そもそも通行が禁止・制限されている場所での違反など、重大な違反には6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金に処されることもあります。
特車申請が必要なのは、車両の諸元が一般的制限値を超えた場合
特車申請は、「一般的制限値」で決められた条件を1つでも超える場合に必要です。
一般的制限値では、車両の重量・幅・高さなどの諸元が決められています。
- 幅が2.5mを超える
- 長さが12.0mを超える
- 高さが3.8mを超える
- 最小回転半径が12.0mを超える
- 総重量が20.0tを超える
- 軸重が10.0tを超える
- 輪荷重が5.0tを超える など
特車申請の一般的制限値については詳細記事をご用意しています。あわせてご覧ください。
この記事のまとめ
ここまで、特車申請の条件について解説しました。
- 特殊車両の条件は、軽いものから順にAからDまである。(走行経路に狭い交差点や古い橋がある、など)
- C条件とD条件では、先導車の配置が必要
- D条件では、通行時間が夜間(21時から翌6時まで)に限定される
- 経路を変更して、C・D条件など厳しい条件が緩和できる可能性アリ
特車申請を専門とする行政書士に依頼することで、申請の時にどの条件が付くか判断できる場合があります。
また経路を検討し直すことで、条件が緩和できる可能性もあります。
当事務所では無料相談を実施しています。
是非一度、ご連絡ください!
特車申請 11,000円(税込)から承ります。
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- 1日でも早く特車申請の許可を取得したい
- 取引先に許可を取るよう言われたが、申請方法がわからない
- 安心して任せられる行政書士に依頼したい(当事務所は特車申請専門です)
- 当事務所は特車申請に特化、1日でも早く許可を取得できる走行経路をご提案可能です。
- 料金表に記載のない追加料金はいただきません。
- 継続・大口のお客様へは割引制度をご用意しております。
- 万が一不許可となった場合、無料で再申請いたします。
特車申請は申請書の記載や経路選定で許可までの日数が大きく変わります。
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休日夜間も相談いただけます